にくブログ

にく✧

2014年9月27日に書いた詩

「刹那」 

 

軽い重さを背負いながら 独りで坂を上る
軽さは風のように 重さは物語のように
行方は光と闇に分かれ 両方とも人がいる
白い旗と黒い旗が 船に刺さり 古くなる

ミイラが云う 苦しみは生きている事を確かめる手段
砂漠の氷が 光で輝き 闇で溶け 両方でもがく
青年の軽さが 砂漠を横切り 重さが 鼓動に従う
さよなら そんな言葉を誰かが呟けば それでいいのに

夜の水面の長所を 夜の山賊が云う 君に似ている所
横には何処までもいける 縦には限界がある
夜空の長所は 水面の長所と 比べてはいけない
夜空には星がある その輝きが水面に映る

誰かの声が聞こえる
誰かの声が聞こえた
いつか誰かの声が聞こえる時
僕は君になる 君も僕になる