桜の真昼からの光線
鉄屑は我儘を拾い集める
凍える窓の嘆き
知らなかったから笑える者
何を残したかも知らない追憶
確かな影が私を包み込む
映像の内側で静かに座る
今を通り越した ふりをした陽炎
笑えないことに打ちひしがれ
それでも光はやがて流れ
見つめる始まりの横に立つ美
手の内に輝かせるあの日の微笑み
できなかったから
まだそこにあるまなこはどこかしらで啄む
拾い集めたただの石ころ
まるでそれが本物の叫びの様
あるがままを花に写す
光の扉はあの電線の向こう
あの変わる平行線の向こう